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研究開発活動

新事業の創出

 長期ビジョン【Grand Vision 2020】で掲げたありたい姿を実現するために、新事業ユニットを5つ創出することを目標としました。新事業のターゲット領域は、電子情報材料、メディカル・ヘルスケア、エネルギー・環境、に置いておりコーポレートの企画・研究部門と事業部門・グループ企業の連携により市場開拓、製品開発を進めています。
電子情報産業分野
 電子情報材料分野では、硬化樹脂のシーズを活用した配合材料や、機能性フィルムの開発を積極的に行なっています。
 配合材料関係では、当社独自の素材である脂環式エポキシや特殊アクリルモノマーの配合物や樹脂組成物をベースにして、接着・封止技術を応用して、LED・半導体用途の封止材、半導体実装材料、リチウムイオン・太陽電池用材料、パワー半導体・プリンタブルエレクトロニクス向け材料、光学レンズ用高耐熱樹脂などを開発しています。特にLED封止剤では、従来のLED用途以外に、今後市場が拡大すると予想される照明用の青色・白色LED向けで、従来使われてきたシリコン系を凌駕するエポキシ系材料を検討しています。さらに、従来のシリコン系よりも高耐熱で封止性能に優れ、顧客ニーズに対応した屈折率を取り揃えた新規シリコン系封止剤も開発しています。
 機能フィルム関係では当社が保有しているフィルム化技術、コーティング技術などに、独自の素材やユニークな表面処理技術を加えて、フィルムに機能を付与して様々な分野に新たな材料を提案しています。具体的には、抵抗膜方式および静電容量方式のタッチパネル向け各種フィルム、携帯電話向けの導光フィルム、高耐熱でかつ柔軟な透明フィルム、水蒸気を通さない透明ハイバリアフィルムなど、様々な機能フィルムの開発を、グループ会社のダイセルバリューコーティング社と協業して行っています。
メディカル・ヘルスケア分野
 バイオ技術、セルロース技術、有機合成技術の3つの技術蓄積を活かし、メディカル・ヘルスケア分野のお客様に向けての製品開発も行っています。
 バイオ技術の特徴である、「安心、安全で、環境にやさしい」という特徴を活かし、人体に触れる、化粧品やトイレタリー向け素材の開発や、健康食品、サプリメント向けの素材の開発を行っています。この分野のトピックスの一つとして、大豆イソフラボンの代謝成分であり、健康に良い効果があるとされているエクオールがあります。バイオ技術により量産化を実現し、市場開発を進めています。 さらに医薬品用途としては、セルロース誘導体の特徴を活かし、水なしでも服用できる薬、口腔内崩壊錠(OD錠)の製造に用いるプレミックス添加剤「GRANFILLER-D」を上市し、さらなる改良開発も進めています。この添加剤はOD錠に求められる相反する性能である、強固な錠剤を形成する成形性と口の中ですばやく溶ける崩壊性を両立しており、従来技術では困難だった薬剤への適応も期待されています。現在、医薬用だけでなくサプリメントOD錠用の添加剤も実用化に向けて開発が進んでいます。  
 また、当社独自の原料であるグリシドールから得られるポリグリセリン誘導体に特有の性質を生かし、界面活性剤や化粧品素材の開発を行っています。さらに、化粧品・ヘルスケア分野のお客様には、当社グループ全体の関連する商材・技術の紹介を積極的に行っています。  
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次世代の新事業探索

 中長期視点に立った次世代事業の創出に向けて、可能性ある技術や商材を特定するための探索・企画を継続的に行なう部門として「先端材料企画部」があります。直下に実行部隊となる「先端材料研究センター」を置き、いち早くプロトタイプ試作を行い検証する体制を整えています。
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環境・省資源分野への技術展開

 コーポレート研究部門と有機合成カンパニーの研究部門との共同により、環境や資源問題に対応できる抜本的な原料・プロセス転換技術に挑戦しています。バイオエタノールやバイオグリセリン(バイオディーゼル製造時に副生する粗グリセリン)、バイオマスなどの再生可能資源を原料として、固体触媒技術やバイオ触媒技術を用いて、C3,C4 ケミカルを製造する技術の検討を行なっています。また、医薬品中間体・原体の開発で培った最新の酵素機能改良技術を駆使して安全で安心な化学品製造や非化石燃料からの汎用化学品生産を可能にするバイオリファイナリー技術の開発にも積極的に取り組んでいます。  
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現業の拡大・新展開

 既存事業の拡大・展開のための研究開発は 主として事業カンパニー部門で実施しておりますが、必要に応じてコーポレートやグループ会社との協業を行なっています。
セルロース分野
 水溶性酢酸セルロースやセルロース誘導体などの新規な用途開発を行っています。
有機合成分野
 バルク・コモディティケミカルの製造において、バイオ由来の原料への原料転換やCO2の有効利用の研究を実施しています。機能品分野では、当社独自の特殊な脂環式エポキシ化合物を主な原料として、独自に開発した特殊な重合性モノマーを配合して重合し、用途に応じて適切な、耐熱性や光学特性などの機能を付与した樹脂を開発しています。また、新事業創出のための研究開発活動においても、速やかに事業を立ち上げるために既存の機能品事業領域でのマーケティング部門や製造部門と密接に協業して市場開発を行っています。
キラルカラム事業分野
 キラルカラム充填材は、光学活性な医薬品中間体の分析や製造において、無くてはならないものです。新たなキラルカラム充填材やキラルカラムの開発を継続し、世界ナンバーワンのソリューションを提供して参ります。また、医薬中間体の開発で培った物質変換のための酵素や酵素キットの販売、酵素反応の受託などの市場開拓を行なっています。
火工品分野
 火薬を取り扱う技術を用いて、瞬間的な出力を有効に利用する新しいデバイスの探索や新規材料の開発を行なっています。新しいデバイスとしては 防犯、防災分野や医療デバイス分野への応用を進めています。新規材料としては、コーポレート研究部門と協業で、火薬が爆発するときの高熱・高圧のエネルギーを利用して生成する、ナノサイズのダイヤモンドの製造方法と用途開発を検討しています。現在研究しているナノダイヤモンドは、従来のものに比べ、ナノサイズに分散しやすく、精密研磨剤などの機能材料の他、電子材料、光学材料や医療用材料として、様々な分野での応用が期待できます。