コーポレート・ガバナンス

基本的な考え方

 コーポレート・ガバナンスの強化は、企業価値の向上を実現し、上場企業としての社会的使命と責任を果たすための重要な経営課題です。

 各機関の役割分担を明確化して機動性を確保し、迅速な決定と執行を行える経営体制を実現するとともに、外部の意見も積極的に取り入れ、経営の透明性・公正性向上を図ることにより、会社経営の健全性の維持に努めていきます。

コーポレート・ガバナンス体制

 当社は、監査役会設置会社として効率的な意思決定と十分な監督・監査機能が果たせるような仕組みにより、コーポレート・ガバナンスの向上を図れるものと考え、現状の体制をとっています。

 具体的には、複数の社外取締役を選任し、その見識を踏まえた意見や指摘を受けることで、取締役会における経営判断の適切性の向上と監督機能の強化を図っています。また、カンパニー制を導入し、生産・販売・研究の一体運営の徹底や、コーポレート部門の生産性向上と戦略機能の強化、研究開発体制の再構築などを推し進めています。さらに、執行役員制を導入しており、意思決定・監督機能と業務執行機能の分離を明確にし、業務執行体制の強化を通じて、企業経営のさらなる活性化を図っています。

コーポレート・ガバナンス報告書(2019年6月26日提出)

コーポレート・ガバナンス体制概要(2019年6月21日現在)
主な項目 内容
機関設計の形態 監査役会設置会社
取締役会議長 取締役会長
取締役の人数 10名
社外取締役人数(うち独立役員人数) 5名(5名)
監査役の人数 5名
社外監査役人数(うち独立役員人数) 3名(3名)
執行役員の人数(うち取締役と兼務の人数) 21名(4名)
女性役員の人数 1名
取締役会の開催回数(2018年度)
(社外取締役/社外監査役平均出席率)
15回
(96.7%/95.6%)
取締役の任期 1年
取締役会の任意諮問機関 役員人事・報酬委員会
取締役8名(内5名が社外取締役)で構成、委員長は社外取締役
会社の重要案件を審議し、
社長執行役員に答申する機関
経営諮問委員会
取締役および監査役の報酬制度
  • (1) 月額報酬
  • (2) 業績連動賞与(社外取締役および監査役を除く)
  • (3) 譲渡制限付株式報酬(社外取締役および監査役を除く)
監査法人 有限責任監査法人トーマツ

※当該報酬制度は執行役員等にも適用しています。
上記(1)(2)(3)の比率は、概ね65:20:15としています。

コーポレート・ガバナンス体制図(2019年6月21日現在)

コーポレート・ガバナンス体制

役員紹介
社外役員の独立性に関する基準(PDF)

取締役会の実効性評価

取締役会の実効性の維持・向上のために、2015年度より年1回、取締役と監査役に対するアンケートによる取締役会実効性評価を実施しています。

2018年度においては、2017年度の実効性評価の結果をふまえ、経営戦略に関する議論の充実、経営判断や経営に対する監督に必要な情報の提供、また社外役員による事案の適切な理解のために専門用語の平易化等に取り組みました。

2018年度の実効性評価は以下の通り実施し、その結果をふまえ、2019年度の取締役会がより実効的なものとなるようにさらなる改善を目指していきます。

  1. ①評価の方法
    • 取締役および監査役に対するアンケート
  2. ②結果の概要
    • 社外役員からの積極的な発言等によって充実した議論が行われており、取締役会の実効性に対する各取締役・監査役の評価は高いことが確認されました。他方で、新たな課題も発見されたため、取締役会の実効性向上に今後も継続的に取り組んでいきます。
  3. ③2019年度の主な取組み
    • 中長期的に取り組むべき事項に関する議論(経営戦略に関する議論、ESGやSDGsに関する議論等)のより一層の充実
    • 議論を充実させるための取締役会の適切な構成の維持・改善
    • 充実した議論のために必要十分かつ適時の情報提供(わかりやすい資料の作成、社外役員に対する事業内容を理解するための機会の設定含む)
  4. ④今後の実効性評価のあり方
    • 今後の実効性評価のあり方として、個別インタビューや第三者評価の導入等、様々な選択肢を検討し、当社にとって適切な実効性評価方法を確立したいと考えています。

役員研修

 取締役および監査役は、それぞれの職責や業務上必要な知識の習得およびその更新等のために、外部研修やセミナーを受講しており、その費用については当社が負担しています。

 また、取締役、監査役、執行役員その他幹部社員等(社外取締役を除く)を対象としたコンプライアンス研修会を毎年実施しています。

 さらに、社外役員に当社の事業活動をよりよく理解してもらい、その知見を取締役会での議論に活かすことを目的として、当社の製造現場の見学、取締役会における当社の事業活動の紹介等の機会を設けています。

役員の選任・報酬

役員・経営陣幹部の選任・指名手続

 当社は、取締役・監査役候補者の指名と経営陣幹部の選任について、「ダイセルグループ基本理念、ダイセルグループ行動方針、ダイセル行動規範に賛同し、これらを継承すること」、「当社の中長期的な企業価値向上の実現に必要な資質および経験を有していること」を基本として、当社を先導するにふさわしい人格、識見、意欲、倫理観および経営感覚を有している人物を指名・選任することとしています。その指名・選任にあたっては、役員人事・報酬委員会による答申を踏まえて、取締役会で決定しています。

役員人事・報酬委員会

 取締役、執行役員などの人事および報酬に関して取締役会議長または監査役会議長の諮問を受けて答申する機関として、役員人事・報酬委員会を設置しています。同委員会は、人事および報酬の客観性・透明性を担保するために、社外取締役が委員長を務め、委員8名の内過半数である5名が社外取締役で構成されています。

役員報酬

  1. 基本的な考え方
    1. 取締役および監査役の報酬等は、株主総会においてご承認いただいた報酬等の総額の範囲内で、取締役については取締役会の決議により、監査役については監査役の協議により決定します。
    2. 取締役の報酬については、月額報酬、業績連動賞与および株式報酬により構成しています。その支給割合は、概ね、月額報酬65%:業績連動賞与20%:株式報酬15%となっています。ただし、社外取締役については、月額報酬のみで構成しています。
      監査役の報酬については、月額報酬のみで構成しています。
    3. 報酬等については、役員人事・報酬委員会の答申を踏まえて、取締役会で意見交換を行った上で決定しており、客観性・透明性・妥当性を担保しています。
  2. 各報酬の考え方
    1. 月額報酬について
      • 取締役および監査役の月額報酬は、原則として、取締役については職務および業務執行上の役位、監査役については常勤であるか否かを踏まえて決定される内規に従い、定額を支給しています。
        なお、月額報酬については、業績、中長期経営計画の達成度および社会情勢等を反映させ、適宜、適正な水準に見直しています。
    2. 業績連動賞与について
      • 取締役の業績連動賞与は、取締役会で定める業績指標の達成度等に応じて支給することとしています。現在、この指標としては、事業の成長やマーケットの拡大、本業での稼ぐ力の向上等を重視して売上高および営業利益を採用しており、それぞれ50%ずつの比重で考慮した上で、役位別のベース金額に指標の達成度に基づく支給率(0~200%の範囲で変動)を乗じて金額を決定しております。なお、指標の達成度に基づく支給率は、以下のとおり算定しております。
        • 過去5年間における売上高の平均額から標準偏差(シグマ)を算出する。
        • 「対象年度における指標となる売上高の数値」、「その数値から1シグマ分上回った数値」、「その数値から1シグマ分下回った数値」の3つを基準点として線を引く。
        • 対象年度の実績売上高をその線上に位置づけて、支給率を決定する。
          (営業利益に関しても同じ考え方で支給率を決定しています)
    3. 譲渡制限付株式報酬について
      • 取締役の譲渡制限付株式報酬は、株主の皆様とのより一層の価値共有を図るとともに、中長期的な企業価値向上に対する貢献意欲を従来以上に引き出すことを目的として導入しているものです。本株式報酬においては譲渡制限期間を30年と設定し、取締役会において対象者ごとに金額を定め、その金額を一定時点での株価をもって除した数の株式を支給しています。
区分 支給人員 支給額(年額)
現金報酬分 株式報酬分
月額報酬分 業績連動賞与分
取締役
(うち社外取締役)
10名
(6名)
238百万円
(49百万円)
48百万円
(-百万円)
52百万円
(-百万円)
339百万円
(49百万円)
監査役
(うち社外監査役)
6名
(4名)
96百万円
(37百万円)
-百万円
(-百万円)
-百万円
(-百万円)
96百万円
(37百万円)
16名 335百万円 48百万円 52百万円 435百万円

※上記支給人員および支給額には、2018年6月22日開催の第152回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役2名および監査役1名を含んでいます。

経営諮問委員会

 グループ戦略の策定やそれに基づく事業の再構築など、会社の重要案件を審議し、社長執行役員に答申する機関として「経営諮問委員会」を設置しています。経営諮問委員会は、社長執行役員、取締役(社外取締役を除く)および社長執行役員が指名する執行役員をもって構成されており、必要の都度、随時開催しています。

内部統制システム構築

当社は、「内部統制システム構築の基本方針」に基づき、内部統制に関わる体制の整備、運用を行っています。体制整備・運用状況の把握、施策の審議のために「内部統制審議会」を設置し、グループ全体の内部統制の有効性確保に努めています。

内部統制システム構築の基本方針

株主・投資家とのコミュニケーション

適切な情報開示と建設的な対話

 当社は、「ディスクロージャーポリシー」に基づき、株主、投資家などのステークホルダーに対して、当社内容の的確な理解を通し、当社の正当な企業価値の評価を促し、ステークホルダーの皆様との信頼関係を構築することを目的として、企業情報を適時、公平、正確に、積極的かつ継続的に開示しています。また、IR活動による株主、投資家の皆様との対話を通じて、企業価値のさらなる向上に努めています。

ディスクロージャーポリシー(情報開示の基本方針を含む)

株主総会

 当社は、株主総会を株主の皆様との重要な対話の機会と位置付けています。株主総会の招集ご通知を発送前にウェブサイトにも掲載することにより、株主の皆様に十分に議案をご検討いただけるよう努めています。また、より多くの株主の皆様に議決権を行使していただくため、株主総会にご出席いただけない株主様には、郵送による方法に加え、インターネットによる方法もご案内しています。

 株主の皆様からのご質問には、当社グループの取り組みへのご理解をいっそう深めていただくため、分りやすく答えるよう努めています。

 2018年6月22日開催の株主総会では、会場外に展示スペースを設けて、当社グループの製品・技術を紹介しました。また、総会終了後には、株主様との懇談会に当社役員も参加し、株主の皆様との対話を深めることができました。

IR活動

 当社は情報開示の基本方針に基づき、積極的なIR活動を行っています。

 四半期ごとに決算説明会を開催するとともに、個別取材やスモールミーティング、施設見学会などを通じてコミュニケーションを重ね、機関投資家の皆様の当社グループへの理解をより深めていただくよう努めています。

 個人投資家の皆様には、証券会社が主催する個人投資家向けイベントに参加して事業説明を行うとともに、対話の機会として個人株主向け施設見学会を実施しています。

 2018年度は当社グループへの理解をより深めていただくこと、当社グループへのご意見をいただくことを目的に、個人投資家2,000名を対象にウェブアンケートを実施しました。

IRページはこちらでご覧いただけます。

活動 回数 内容
アナリスト・機関投資家向け決算説明会 4回 四半期ごとに説明会を開催(第2・4四半期は社長による説明会、第1・3四半期はIR部門による電話会議での説明会を開催)
アナリスト・機関投資家向け施設見学会 1回 施設見学会と合わせた事業説明会を開催(2018年度はダイセル播磨工場見学会を開催)
アナリスト・機関投資家IR取材 約200回
(面談回数)
アナリスト・機関投資家との個別面談、電話会議を実施
国内機関投資家とのスモールミーティング 2回 社長による国内機関投資家との意見交換会を開催
海外投資家向けカンファレンスへの参加 4回 国内で開催された海外投資家向けのカンファレンスに参加し、IR担当役員による個別面談を実施
海外投資家個別訪問 3回 社長、もしくはIR担当役員による海外株主・投資家訪問(北米、欧州、アジア)
個人投資家向け事業説明会 4回 証券会社が本店もしくは支店で開催する個人投資家向けイベントに参加し、事業説明を実施
個人株主向け施設見学会 1回 施設見学会と合わせた事業説明会を開催(2018年度はダイセル イノベーション・パーク見学会を開催)

国内機関投資家向け施設見学会(播磨工場)

個人株主向け施設見学会(イノベーション・パーク)