組立型事業における生産革新

組立型のインフレータ事業での生産革新プロジェクト

 網干工場などプロセス型工場に対し、組立型の播磨工場の生産革新プロジェクトは次のようなステップを歩みました。
 播磨工場は、1988年のダイセル・セイフティ・システムズ発足当初からTPS(トヨタ生産方式)に取り組んできましたが、生産革新は2006年4月に「MSD生産革新プロジェクト」として発足しました。7月にはTPS推進室を設置し、TPS をベースに時間研究や動作研究などのIE(Industrial Engineering)、および業務革新を駆使して、組立・加工型の生産革新として展開しました。
 MSD 生産革新プロジェクトは、第1ステップのミエル化から第4ステップの「ジャストインタイム」まで順次取り組み、この活動ステップを、マザー工場である播磨工場での活動を通して体系化・手法化し、海外グループ企業、仕入先の改善へと活動を順次拡大しました。2008年度からは、すべての海外拠点が集結して行う「グローバル改善大会」を開催しています。
 これらの成果として、2006年4月時点と比較し、2009年度における不良率は約100分の1に低減、生産性はグローバル平均で約40%向上できました。2011年度からはこの手法をMSD 以外の組立・加工型事業への横展開を開始し、強い企業文化として定着することに努めています。

組立型事業でのロット単位からシリアル単位の品質管理へ

 2016年には、インフレータ組立工程における画像解析システムを日立製作所と共同で開発し、ロット単位からシリアル単位の品質管理へ移行できる見通しを得ました。
 播磨工場で培われてきた生産ノウハウをベースに、日立の画像解析技術を用いることで、製造現場の監視画像を解析して逸脱動作や設備・材料の不具合などを早期に発見でき、製造実行管理システムと連動することで、品質改善や生産性向上を支援する画像解析システムを開発し、これにより製品の工程内保証率を格段に向上できる見通しを得ました。さらに、現場管理監督者の役割を、事後処置中心の対応から、得られた画像データを活用した傾向監視や予防処置に移行することで、不具合の未然防止に貢献するものです。


インフレータ組立工程における画像解析システム
ロット単位からシリアル単位への品質管理へ

 今後、播磨工場をはじめインフレータの海外6工場へこの画像解析システムの導入を進め、クラウドを活用した情報の集約と分析を通じて統一仕様設計や標準化を図り、グローバルでの統合管理システムの構築をめざしています。