業務革新プロジェクト

業務革新への展開と成果

 生産革新への取組みにより、全工場の安定操業だけでなく生産情報の一元化を推し進めました。生産革新プロジェクト内に情報化アクションチームを組織し、アセテート・トウについては製造から販売、物流までの業務フローを生産革新手法によってシンプル化し、顧客への納期回答のリードタイムを大幅に短縮することができ、その結果、顧客から高い評価を受け、グローバルメーカーとのサプライチェーン構築につながっています。
 これは安全・品質のみならず、トラブルを徹底的に撲滅し、顧客への安定供給が可能となり、さらに統合生産システムをはじめとする高度情報化工場を構築することに結びついています。その後は、製造から販売、物流まで一連の業務プロセスの標準化・一元化に取り組む「業務革新プロジェクト」へ引き継がれました。生産革新の成果は、人を中心として、全体最適にこだわり続けた結果であり、現在でもその成果をさらに維持・向上させています。

業務革新プロジェクト

 当社は1990年代に大規模なシステム投資を行いましたが、システム技術の進歩は目覚ましいものがあり、構築したCIM システムが順次保守切れを迎え、老朽化更新を実施する必要に迫られ、新しいハード、ソフトで、現行機能をそのまま再構築するとほぼ同程度の投資費用が必要であることが判明しました。この頃、投資額、維持費用を低減できる既製品のERP(統合業務パッケージ)が普及し始めていましたが、事業ごとに特化して構築されたCIM システムをERP に再構築するためには、大幅な業務の見直しが必要でした。
 そこで、2002年4月のカンパニー制導入と同時に業務革新室を設置し、これまでのシステム化の問題点を総括するとともに、業務や情報の流れを再点検し、ムダ・ロスの削減、全社業務標準化を実施するための業務革新プロジェクトを展開しました。
 ERP が規定する組織構造、データ構造、業務フローを解析し、それらにできるだけ業務を合わせることにし、使い勝手は従来システムに劣るものの、省略されていた本来実施すべき承認フローなどの増加する業務を、従来業務のムダ・ロス削減によって補完しました。
 業務革新プロジェクトのマスタープランに基づいて、順次各カンパニー、グループ企業へ横展開を行った結果、多くのメリットを得ることができました。業務フローやシステム基盤はグループで標準化・一元化され、システムコストの削減が図れるとともに、グループ経営を支える基盤のひとつとなりました。
 例えば2009年に金融商品取引法が施行されたことにより、財務報告に係る内部統制を構築する必要が生じた際、他社はコンサルタントに依頼するなど多額の投資を必要としたが、当社はスムーズにIT 全般統制、業務プロセス統制の構築を実現することができました。