Technology

技術紹介

有機半導体塗布技術

有機半導体の特長の一つに、「任意の有機溶剤に可溶である」というものがあります。有機溶剤に溶かすことで「インク」として扱うことができ、印刷による半導体成膜を可能にします。印刷法が利用可能なことから、無機半導体の真空プロセスのような大規模で高額な装置を利用する必要はなく、安価に、簡易に半導体を製造することができます。

有機半導体塗布技術

パイクリスタル株式会社では、上記の特長と高い性能を有する有機半導体材料を用いて、独自の印刷技術(連続エッジキャスト法)を東京大学竹谷研究室との共同研究によって発展させてきました。(図1)
図1のように、半導体インクをインク吐出ノズルまで供給し、駆動ステージ上で成膜しており、その各部を個別に温調することで、大面積への安定した印刷を行うことができます。
現在では90mm四方の単結晶薄膜を再現よく成膜可能であり、これはほぼ100%の歩留まりで高い性能を示すこともこれまでの成果としてわかっています(図2)。これは印刷で作る半導体としては世界最高峰の大きさ、性能を示します。その理由は、半導体を単結晶として印刷している点にあります。単結晶とは結晶の構成分子が周期的に並ぶ様子を示しており、多結晶や非晶質の材料に比べてキャリアの輸送に有利な状態なのです。
この方法で成膜した半導体層は極めて薄く、柔軟であり、有機物の特長を生かした、様々なフレキシブルデバイスへの応用が可能です。

図1
有機半導体塗布技術