電子材料向け溶剤

電子材料向け高沸点溶剤

電子材料の微細な加工は低沸点溶剤や水系溶剤だけでは難しく、その改良にはPGMEAをはじめとする高沸点溶剤が使われます。
当社は工業グレードの高沸点溶剤を多数取り揃えており、そのバリエーションは業界トップクラスです。
これまでに多くのレジストメーカー及び関連材料メーカーで使用されてきた実績と知見で、お客様の材料、プロセスに合わせた最適な溶剤をご提案します。

溶剤の沸点

高沸点溶剤だからできることー塗布編ー

デバイスの性能の向上、歩留まりの改善には、電子材料をムラなく塗布することが重要です。
低沸点溶剤で作製したインクと、高沸点溶剤で作製したインクを塗布して⽐較してみましょう。
低沸点溶剤をで作製したインクは、塗布後、急速に乾燥が進むため、インクの塗りムラが発生します。
一方、高沸点溶剤で作製したインクはゆっくりと乾燥が進行するため、塗りムラの発生を抑えることができます。
当社は、多くのバリエーションの中から、お客様の材料、製造プロセスに適した高沸点溶剤をご提案しています。

CELTOL®だからできること

CELTOL®は「デバイスの性能向上・歩留まり改善」を目的に開発した高沸点溶剤群の総称です。
溶剤は“溶かすだけのもの”と思われがちですが、実は、溶剤を選ぶことで「乾燥性」「溶解性」「塗布性」「分散性」をコントロールできます。先に述べた事例は高沸点溶剤で「乾燥性」をコントロールした例です。高沸点溶剤は主に「乾燥性」のコントロールのみですが、CELTOL®は「乾燥性」に加え、「溶解性」「塗布性」「分散性」をコントロールします。これにより、塗布/印刷で作る電子部品の性能向上、歩留まり改善に貢献します。

ーシートアタック(基材へのダメージ)を抑制ー

積層セラミックコンデンサ(MLCC)の内部電極作成に使用される導体インクは「Ni粉末」と「バインダー樹脂A」、「溶剤」で構成されています。
ここでポイントとなるのが、導体インク中の「バインダー樹脂A」と誘電体シート中の「バインダー樹脂B」の性質が非常に似ている点です。
汎用溶剤では、「バインダー樹脂A」を溶かす一方で、誘電体シートの「バインダー樹脂B」まで溶かしてしまい、誘電体シートにシワや穴が発生する、『シートアタック』が生じます。
一方、CELTOL®は、「バインダー樹脂A」は溶かすけど、「バインダー樹脂B」は溶かさないため、シートアタックを抑制することが出来ます。

ーインク粘度の調整ー

これまでMLCCは主にテルペン系の溶剤を使用して「スクリーン印刷」で製造されてきましたが、CELTOL®でインクを低粘度化することで「グラビア印刷」での製造も可能となります。これにより、単位時間当たりのMLCC製造量を大幅に向上することができます。もちろん、インク粘度は下げつつも、基材へのダメージは抑制するので、歩留まりも維持できます。

CELTOL®はインクを高粘度化することも可能です。

当社は数多くの高沸点溶剤を取り揃えています。
デバイスの性能向上、歩留まり改善を行いたいお客様は、ぜひ一度当社にご相談ください。