ダイセルの酢酸セルロース、森林保護のための原料調達方針

2022.8.31

酢酸セルロース(セルロースアセテート)は木材パルプやコットン、すなわち植物が生産するセルロースを酢酸で化学修飾して得られるバイオマス素材であり、繊維、フィルム、プラスチックなど幅広い用途に使われています。日本では株式会社ダイセルのみが製造している素材です。
衣料用繊維メーカーのニーズに答えるべく、ダイセルは原料となる酢酸セルロースに使用する木材パルプに対して次のように「原料パルプ調達の方針」を定め、責任ある調達を行います。三菱ケミカル株式会社の衣料用繊維「ソアロン」の原料に対して実践します。

原料パルプ調達の方針

  1. 地球環境と生物多様性に配慮するサプライヤーからの調達を優先します。
  2. 第三者機関による森林認証を受け、適切に管理された森林から産出された木材を原材料とするパルプを優先的に購入します。
  3. 次のような森林または地域から産出された木材パルプを調達しません。
    • カナダ、アラスカ、ロシアの北方天然林、インドネシア、アマゾン、西アフリカの熱帯林や泥炭地、その他の絶滅に瀕した古代林など再生が困難な天然林
    • 違法な伐採が行われている森林
    • 違法に登記された森林
    • 先住民族や地域住民の権利を侵害する伐採が行われている地域
    • 1994年以降のプランテーション
    • GMOを含む木材
  4. 上記の保護すべき森林からの調達や、違法伐採による調達が判明した場合、自らのサプライチェーンを調査し、調達方法を変更します。必要に応じてサプライヤーとの取引関係を見直します。
  5. 森林保護を目的とする各種団体(Canopy等)と連携して上記に取り組み、持続可能な森林管理と危機に瀕する森林の保護を推進します。

人権と地域共同体の権利の認識・尊重・保護

ダイセルは全てのサプライヤーが世界人権宣言を尊重し、法律や慣習によって先住民族や地方共同体が与えられた管理地域や土地、資源の利用権を認めることを期待します。 新たな伐採権の割り当てや植林地の開発に先立ち、事前の十分な情報に基づく同意(FPIC)が自由意志によりなされるよう、ダイセルは先住民族の権利を支持します。苦情・紛争、人権侵害が発生した場合は、透明かつ合意に基づくプロセスにより解決・是正を行い、説明責任を果たすことをサプライヤーに求めます。

温室効果ガス排出量削減

ダイセルは炭素貯留地としての森林の重要性を認識し、炭素価値の高い森林の喪失を減らすための取り組みを支援します。そのため、該当地域での収穫を避けるようサプライヤーに促し、積極的に温室効果ガス排出量を積極的・効果的に削減する戦略を採用しているサプライヤーとの取引を優先します。

持続可能性に配慮した革新的な素材開発の実施

ダイセルはサプライヤー並びにカスタマ―との協力を行い、持続可能性に配慮した原料ならびに製造方法による商品開発を探求します。

原料調達の透明性とトレーサビリティの確保

ダイセルはサプライチェーンの透明性を確保し、パルプや起源原料木材などのトレーサビリティ向上を追求します。

ダイセルのサステナブルな社会の実現に向けた取り組みに関しては、当社ホームページの「サステナビリティの推進」および「ダイセルグループCSR調達ガイドライン」をご覧ください。

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