経営戦略の実行にあたりマテリアリティ(サステナビリティにおける重要課題)を特定し、これに基づいた経営を推進しています。マテリアリティに沿ってCAPDサイクル※を回し、サステナブルな社会の実現にダイセルらしく貢献していきます。
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※計画を起点とした活動では重要な事実を見落としてしまうおそれがあると考え、当社では一般的なPDCAではなく、CAPDを改善サイクルとしています。
マテリアリティ特定の背景と考え方
当社グループのマテリアリティは、大きく2つのカテゴリで構成されています。
「グループの成長と価値共創に向けたマテリアリティ」では、サステナブル経営方針における製品(Product)・製造プロセス(Process)・働く人(People)の観点から、当社グループが取り組むべき重要な社会・環境課題を特定し、強みを生かした価値創造を推進する領域を明示しています。
「グループの存立とガバナンスの基盤に関わるマテリアリティ」では、価値創造の前提となる安全・品質・コンプライアンスといった最重要基盤をE(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)の分野ごとに取り上げました。
マテリアリティ特定プロセス
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ステップ1
社会課題の抽出
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ステップ2
優先順位付け
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ステップ3
妥当性確認
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ステップ4
マテリアリティ・KPI策定
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1
社会課題の抽出
社会課題の抽出にあたっては、国際的なガイドラインやSDGs(持続可能な開発目標)、国連グローバル・コンパクトの原則、さらに業界団体ガイドラインなどを幅広く参照しました。これらを踏まえ、当社グループとして優先的に取り組むべき重要な課題を特定しています。
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2
優先順位付け
ステップ1で抽出した項目において、「ステークホルダーにとっての重要度」と「ダイセルグループにとっての重要度」の2軸から、各種要素を考慮して評価を行い、優先順位が高い重要テーマを特定しました。さらにそれらのテーマを「グループの成長と価値共創」「存立とガバナンスの基盤」の2つのカテゴリに整理しています。
マテリアリティマップ
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3
妥当性確認
サステナブル経営推進室および関連部門において、ステップ1・2で特定した重要テーマの妥当性について検討を行いました。その後、最高責任者(社長など)を含む経営会議および取締役会で決議されました。
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4
マテリアリティ・KPI策定
ステップ1~3を通じて、15項目のマテリアリティを特定し、それぞれに対してKPI(重要業績評価指標)および目標を設定しました。マテリアリティやKPI・目標については、今後の社会・事業の変化に応じて、適宜見直しを行っていきます。
マテリアリティ一覧
| 分類 | マテリアリティ |
|---|---|
| 分類Sustainable Product 社会と人々の幸せ |
マテリアリティ美と健康への貢献 |
| マテリアリティスマート社会へのソリューションの提供 | |
| マテリアリティ安全・安心を社会へ提供 | |
| マテリアリティ環境に貢献する素材や技術の提供 | |
| 分類Sustainable Process 幸せを提供する環境 |
マテリアリティ循環型社会構築への貢献 |
| マテリアリティ気候変動への対応 | |
| 分類Sustainable People 働く人の幸せ |
マテリアリティDE&Iの推進 |
| マテリアリティ人の成長のサポート |
| 分類 | マテリアリティ |
|---|---|
| 分類Environment 環境 |
マテリアリティ環境負荷の低減 |
| 分類Social 社会 |
マテリアリティ保安防災と労働安全衛生 |
| マテリアリティ化学品安全と品質の向上 | |
| マテリアリティ人権の尊重 | |
| マテリアリティ働きやすい企業文化の醸成 | |
| マテリアリティ責任ある調達 | |
| 分類Governance ガバナンス |
マテリアリティグループ・ガバナンスとコンプライアンスの基盤強化 |
マテリアリティのモニタリング
特定されたマテリアリティについては、設定されたKPI・目標とともにサステナブル経営委員会における定期的な評価や取締役会での監督により、進捗状況のモニタリングを行っています。
ダイセルグループの成長と価値共創に向けたマテリアリティ
Sustainable Product 社会と人々の幸せ
美と健康への貢献
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| 医薬医療市場へのソリューション提供 | 当社キラルカラムの医薬品分析法への採用件数*1 | 2025年度:95件(累計) | 113件 | 124件 | 124件 |
| サステナブル素材の化粧品原料、健康食品の提供 | 機能性食品素材の年間延べ提供人数 | 2025年度:223万人(2020年度実績2倍) | 169万人 | 162万人 | 205万人 |
スマート社会へのソリューションの提供
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| 半導体プロセス用溶剤、レジストポリマーの提供 | 先端半導体製造プロセスに不可欠な安全性の高い高沸点溶剤の新商品率*2 | 2025年度:23.9% | 7.7% | 8.4% | 11.0% |
安全・安心を社会へ提供
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| モビリティの安全・安心を守る製品の提供 | 自動車一台当たりの当社安全装置の平均搭載個数*3 | 2025年度:3個/台 | 2.2個/台 | 2.2個/台 | 2.4個/台 |
| 多様化する小型モビリティ*4や家庭内事故*5を防ぐ新安全デバイス上市数 | 2025年度:新安全デバイス提案 2030年度:2件 |
新事業企画2件 | 新事業開発推進2件 | 新事業開発推進2件 |
環境に貢献する素材や技術の提供
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| 環境対応プラスチックなど環境負荷を低減する素材や技術の提供 | 製品に含まれる循環型原料*6の使用率 | 2030年度:30%以上 | 15.8% | 16.5% | 17.8% |
| 環境対応型(高生分解性など)酢酸セルロースの生産量 | 2025年度:10,000~20,000トン/年 | 7,625トン/年 | 8,282トン/年 | 5,520トン/年 |
Sustainable Process 幸せを提供する環境
循環型社会構築への貢献
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
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天然素材を利用した資源循環システムの対外的な提案数 | 2025年度:3件 | 1件 | 1件 | 3件 |
気候変動への対応
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| 生産革新、エネルギー革新、プロセス革新による、GHG排出量削減 | 当社グループのGHG排出量削減率 | スコープ1,2 2030年度:50%削減(2018年度比) |
2.3%削減 | 1.0%削減 | 7.9%削減 |
Sustainable People 働く人の幸せ
DE&Iの推進
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| 性別、年齢、国籍、障がいの有無に関わらず誰もがイキイキ働く職場の実現 | 女性管理職比率*8 | 2025年度:10%以上 | 5.6% | 6.3% | 7.6% |
| 障がい者3年超在籍率*8(1-入社後3年以内に離職した障がい者数/在籍障がい者数)×100 | 95%以上を継続 | 97.4% | 100% | 100% |
人の成長のサポート
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
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人財育成に関する取り組み状況、人事制度見直し状況、キャリアセミナーや部門長向けマネジメント研修の導入・見直し状況*8 | 実績を開示 |
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ダイセルグループの存立とガバナンスの基盤に関わるマテリアリティ
Environment 環境
環境負荷の低減
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| 廃棄物削減とリサイクルの促進 | 当社事業場および国内グループ企業の産業廃棄物の再資源化率 | 2025年度:99%以上 | 98.0% | 98.4% | 98.0% |
Social 社会
保安防災と労働安全衛生
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| 保安事故撲滅 | 重大労災件数*7 | 0(ゼロ)件を継続 | 1件 | 0件 | 1件 |
| 重大保安事故件数*7 | 0(ゼロ)件を継続 | 0件 | 0件 | 0件 | |
| クライシスアセスメントによる被害の極小化 | 過去トラブル(労災、保安防災)に基づいた安全教育実施率*8 | 100%を継続 | 100% | 100% | 100% |
化学品安全と品質の向上
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
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RC関連法規の監査実施率*8 | 100%を継続 | 100% | 100% | 100% |
| 化学品規制違反件数 | 0(ゼロ)件 | 0件 | 0件 | 0件 | |
| 製品安全に起因したトラブル件数 | 0(ゼロ)件 | 0件 | 0件 | 0件 | |
| 顧客苦情への24時間以内の1次回答率*9 | 2025年度:100% | 89.0% | 87.4% | 92.0% | |
| 顧客説明完了25日以内達成率 | 2028年度:100% | (2024年度からの取組) | 70% | 81.0% |
人権の尊重
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
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ダイセルグループに対する人権デュー・ディリジェンスの進捗率 | 2025年度:100% | 75.4% (2019年度~2023年度)国内 19社/19社、海外 24社/38社*10 |
88.7% (2019年度~2024年度) 国内 19社/19社、海外 28社/34社*10 |
100% (2019年度~2025年度) 国内 19社/19社、海外 34社/34社*10 |
| サプライヤーに対する人権デュー・ディリジェンスの年次計画に対する進捗率 | 100%を継続 | (国内外のサプライヤーへ人権DD実施し、課題に応じてサプライヤーをフォロー、50件を改善) | 100% | 100% |
働きやすい企業文化の醸成
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| 労働時間短縮と有給休暇取得率向上 | 連続休暇取得率*8(年一回5日連続休暇) | 2025年度:100% | 72.2% | 69.2% | 68.7% |
| 柔軟な働き方への支援 | 男性育児休業取得率*8 | 2025年度:100% | 89.8% | 94.1% | 100% |
| 社員の健康促進 | 社員の健康促進に関する取り組み状況*8 | 実績を開示 |
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責任ある調達
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| サプライチェーン全体のCSRレベル向上 |
持続可能な調達率〈2024年度に新規設定〉 2024年度版SAQを実施し、当社グループ基準①を満たすサプライヤー②を100%にする
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2025年度:100% (2023年度:100%) |
(100%) | 62.0% | 99.0% |
Governance ガバナンス
グループ・ガバナンスとコンプライアンスの基盤強化
| 内容 | KPI | 目標 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 |
|---|---|---|---|---|---|
| コーポレートガバナンス強化 | 取締役会による監督機能強化の取り組み状況 社外取締役および社外監査役による取締役会評価結果目標(満点5点) |
平均4.0点以上 | 4.4点 | 4.3点 | 4.3点 |
| 経営判断を要する重要性の高い案件に対し、法的視点よりチェック、対応がなされている率 | 100%を継続 | 100% | 100% | 100% | |
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ヘルプライン通報件数 | 実績を開示 | 102件 | 126件 | 161件 |
| コンプライアンス違反を発見した際に迷うことなくヘルプラインに通報できると思われる役職員の比率*11(=ヘルプライン通報訓練を経験した社員の比率) | 2025年度:100% | 18.0%(1,074名) | 97.0%(総受講者数5,988名) | 99.6%(総受講者数6,251名) |
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*1対象…日本、米国、欧州の薬局方
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*2安全性の高い高沸点溶剤…MMPGACなどの溶解性が高く、低毒性の電子材料用溶剤
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*3対象…日系自動車メーカー向け製品
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*4自転車やシニアカー・電動キックスケータ―など
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*5屋内での入浴時の溺水、乳児の窒息、転倒・転落など
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*6循環型原料…バイオマス原料、大気中のCO2の利用、廃棄物の再使用、リサイクル対象…ダイセル(株)、ポリプラスチックス(株)(2026年4月に当社と統合)、ダイセルミライズ(株)の主要樹脂材料
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*7対象範囲…当社事業場
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*8対象範囲…当社
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*9対象範囲…当社国内製造拠点
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*10グループ企業の母数は当該年4月時点の人権デュー・ディリジェンス対象候補の企業数を記載
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*11対象範囲…当社および国内グループ企業