育成とキャリア

⽬指す人財像

経営資源の中でも特に人財は最も重要な経営活動の源です。ダイセルの基本理念に共感できる、世界中の様々な考え⽅や⽂化を持つ⼈を受け容れ、お互いを尊重し、あるいは協調することで、グループ全体の⼒を最⼤限に発揮できます。

基本的な考え方

人財は経営活動の源です。相⼿の⽴場や視点に⽴ち、課題に対して情熱を持ってやり抜く人財を育てることを⽬的に、以下の基本的な考え⽅を定めています。
  • ⼈の成⻑こそが会社の成⻑である
  • より⾼い成果を求めて課題に挑戦する過程が⼈の成⻑につながる
  • 「⼈」を信頼し、⼤切にする会社⾵⼟をベースに、全社員がそれぞれの⽴場で役割と責任を認識して人財育成に取り組む

新入社員育成

新入社員のいち早い主戦力としての活躍を促すために、社会人としての基本事項から生産現場における実践的な能力の習得を見据えた教育訓練を計画し、運用しています。

⻄播磨研修センターで企業⼈としての基礎や会社⽅針などを⾝に付けた新入社員はその後、教育訓練センター、⽣産現場での実習(3交替勤務を含む)を通じて、モノづくりの会社の社員としての基本事項を習得します。

新入社員研修スケジュール

新入社員育成
モノづくり研修
新卒の新⼊社員は、全員がまず⼯場配属となり、⼊社1年⽬の「モノづくり研修」において、⽣産の最前線を実体験することで、モノづくりや⼯場運営に関する基礎知識を習得します。
⼯場での基盤整備や3交替実習を通じて、各⼈なりに、⾒て、聞いて、肌で感じ取った多くの"気付き"について、⼯場運営のキーワードである「安全」「品質」「コスト」「納期」「環境」と関連付けて考えを深め、各現場での個別課題に取り組みます。
現場でのアドバイスや指導を受けながら、現場を⽀える多くの⼈々と接点を持ち、当社が⼤切にしている"モノづくりへのこだわり"という価値観を共有する人財に成⻑していくことを期待しています。

人財育成の⽅法

当社は、下図のように様々な⽅法で社員の能⼒向上を図っています。社員の職位や能⼒などに応じ、これらを上⼿く組み合わせることで人財育成の効果をより⾼めています。

人財育成の方法と内容

方法 内容
OJT
  • 人財育成の基本となるもの
  • 仕事を通して職場で計画的に実施されるもの
OFF-JT
(集合研修など)
  • 職場を離れて実施されるもの
  • OJTで得られない体験の場
  • 異質の中でカンカンガクガクを通して個性を磨く
自己啓発
  • 個人の成長を支える原点
  • 自らの意思で自己革新を積み重ねる
ローテーション
(担当や役割の変更)
  • 仕事の枠や経験を広げ、より大きな器に成長する
  • 持てる⼒をさらに発揮するために、職場や仕事を替える
アセスメント
(能力の棚卸し)
  • 会社や部⾨の基準、客観的な基準で、能⼒を棚卸しする
  • 強み/弱みを知って研鑚につなげる

人財育成プログラム

社員の能⼒開発のため、多岐にわたる人財育成プログラムを設けています 。

詳細につきましては、
当社コーポレートサイトをご覧ください。

コーポレートサイトへ

キャリア開発に関する
教育訓練・制度

当社は継続して、社員のキャリア開発を進めており、年間の人財育成計画を作成しています。中⻑期的に個々の成⻑を促進し、社員の希望を会社のゴールと結び付けることがその狙いです。

キャリア研修
新任社員からグループ企業新任役員まで、職能等級制度に基づき、求められる役割や責任を果たせる人財の育成を⽬的として、階層ごとの教育研修を実施しています。企業倫理、基礎的な法律知識など社員として知っておくべき考え⽅やルールの理解をはじめ、コミュニケーションやマネジメントなどのスキル向上の促進にも努めています。
進級者だけでなく、期中に経験者採⽤で⼊社した社員も対象とし、学んだ知識や技能をいかに職場で実践させるかに主眼を置いた研修を通して、進級・⼊社後の動機付与や⼈脈構築、個々の能⼒向上や⾏動変容を促しています。
海外語学研修
部⾨⻑が推薦する社員を対象とした海外留学、各種⼤学派遣などの制度も整えています。
※2020~2022年度はコロナウイルス感染症拡大のため中止

2019年度の派遣実績

内容対象者人数
海外留学 部門長が推薦した社員 17名
マネジメント研修のグローバル展開
2019年度には、セイフティSBUの海外拠点から参加者を募り、マネジメント研修を大阪本社で開催しました。目的の一つは、国を超えて、他拠点のマネジャーと刺激し合う中で、より高い目線でのマネジメントスキルの必要性について気付きを与えることにあります。2日間の研修で、キャリアビジョン、リーダーシップ、ダイセルでのマネジメント、戦略策定のステップなどのプログラムを実施し、研修後のフォローも実施しました。
自己申告制度(社員の声を聴く仕組み)
社員⾃⾝が考える将来のキャリアを会社へ意思表⽰する自己申告制度を設けています。社員は毎年⼀度、職種や勤務地、⾃⾝のキャリアに関する⾃⾝の考えを、上司へ申告します。上司は社員との対話を通じて、希望や適性、能⼒などを考慮しながら、社員がより成⻑・活躍できるよう、配置や育成⽅法を検討します。
人財育成計画
社員のキャリア開発を継続的に進め、年間の人財育成計画を作成しています。中長期的に個々の成長を促進し、社員の希望を会社のゴールと結び付けるのがその狙いです。
キャリア開発の一つとして、後任者計画を実践しています。それは、後任候補者の適切な選出と育成を通じて、重要なマネジメントのポジションでリーダーとなれる人財を長期的に確保することを目指しています。後任者計画は海外でも一部で展開しており、セイフティSBUの海外拠点で定期的な見直しも行っています。
こうしたプログラムを継続して活用し、世界中でマネジメントの長期安定につながる、より強力な体制を築けるよう取り組んでいきます。

専門能力開発に関する
教育訓練・制度

モノづくり企業である当社にとって、モノづくりの基礎を支える技術者の育成は、重要な課題です。入社1年目の「モノづくり研修」から管理職になるまでに求められる様々な専門技術・実践方法を身に付ける研修までを組み込んだ教育カリキュラムを整備しています。

技術者向け人財育成プログラム
当社では、技術者向け人財育成委員会を定期的に開催し、専門技術に加えて、財務面の知識習得を目指す育成プログラムの進捗報告やプログラム内容についての検討を行っています。本プログラムの受講は、技術職の社員が管理職に昇格するための要件の一つで、数年をかけて技術者としての力量を高めます。
技術者向け育成制度
企業にとって持続的成⻑は使命であり、その原動⼒となるプロダクトイノベーションおよびプロセスイノベーションをより強⼒に推進していく必要があります。そのためにプロフェッショナル集団として技術系人財の果たすべき役割は特に⼤きく、個々⼈の成⻑が必須です。個々の成⻑をサポートするため、当社では若⼿技術者を対象に技術者育成の仕組みを構築しています。
プロフェッショナル職制度※2020年度迄
特定専⾨領域において秀でた技術⼒や専⾨知識を持ち、課題解決への貢献が期待される人財の育成を⽬的に、プロフェッショナル職制度を運用しています。特定専⾨領域に専念できる⾵⼟や、将来のキャリア選択の⼀つとしてプロフェッショナル職に進める環境を整備し、⾃分の意志でキャリアを選択し、強みを磨いていける仕組みを構築しています。2021年3月末現在当社では14名のプロフェッショナル職がその専⾨領域の中⼼的な役割を担っています。
※2021年度より管理職制度を改定し、フェロー職に移行しております。

プロフェッショナル職設置により⽬指す人財像

  • 特定専⾨領域における権威や第⼀⼈者として中⼼的な役割を担うことができる人財
  • 若いうちから専⾨技術/知識の習得にチャレンジし続ける人財
卓越技能職認定制度
卓越技能職認定制度

モノづくりを⽀える技能を⼤切にし、必要な技能を育む⾵⼟を醸成するための重要な人財育成の仕組みとして運用しています。2023年4月現在、61名を当社の卓越技能職として認定し、卓越技能職というキャリア⽬標を掲げることで、社員の仕事に対するやりがいやモチベーションを⾼め、当社のモノづくりを⽀える⾼度な技能・ノウハウのさらなる深掘りやいっそうのレベルアップを図っています。
また、同時に当社の経営基盤である「安全と品質の確保」を確たるものにしていくために、それらの技能を次世代にしっかりと伝え、後継者育成を計画的に進めていきます。

卓越技能職認定制度

技術・技能の伝承につきましては、
当社コーポレートサイトをご参照ください。

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