長期ビジョン・中期戦略

2020年度、ダイセルグループは2030年度に向けた長期ビジョン『DAICEL VISION 4.0』とそれに基づく2025年度までの中期戦略『Accelerate 2025』を策定しました。新しいビジョン、戦略を新たな指針とし、国際社会や地球環境をめぐる諸課題、AIやIoTの活用による急速な技術の進歩、変化するこれからの社会情勢に柔軟に対応し、事業活動を通じて、持続可能な社会の実現とダイセルグループの成長の両立を図ります。

長期ビジョン実現への道のり

私たちは、製品、製造プロセス、働く人のサステナビリティを実現しながら、社会や人々に求められる価値を提供し、循環型社会の構築や人々の幸せに貢献していくことを目指します。そのためには、ダイセル単体、グループ企業、そしてサプライチェーンでつながるお取引先様やお客様へと価値共創の範囲を広げながら実践し、一社では成しえないより大きな価値を社会に提供していきたいと考えています。

原ダイセル(OP-Ⅰ)では自社の現状の事業に加え、注力するドメインを含めた領域で、事業構造の転換とアセットライト化(徹底したコストダウン)を進めます。

新ダイセル(OP-Ⅱ)では、既存事業の周辺領域でのM&Aや提携による領域拡大、既存事業の再編や合弁会社の抜本的見直しに取り組むとともに、グループ全体でのアセット・スーパーライト化を目指します。

新企業集団(OP-Ⅲ)では、グループの枠を超えて、まず垂直統合方向のバリューチェーン(サプライチェーン)を強化し、その共通顧客に対する価値創造(共創)に取り組むとともに、同業他社や大学など、水平方向にも共創を拡大することで、より大きな価値の提供を目指します。

また、長期ビジョンのゴール「循環型社会構築に貢献する」ため、これまでの社会の作り方を大きく変える「4つのシフト」を実現していきます。

新企業集団(価値共創体)の形成

ダイセル(単体)→ダイセルグループ(連結)→パートナー企業へと価値共創の範囲を拡大していきます。部署や会社、業界や産学官の壁を超えて、志を共有しながら価値創造できる仲間を作ります。

バイオマスプロダクトツリーの実現

木質を穏和に溶かす技術の確立を目指しています。日本に眠る森林資源を活用し、再生可能資源である木材を出発原料とする製品も製造プロセスも環境にやさしい、新たなプロダクトツリーを創出します。

詳しくはこちらから バイオマスバリューチェーン構想別ウィンドウで開く

カーボンオフセット・エネルギーオフセットの実現

製造プロセス革新による、省エネルギー化を進めます。また、排出したカーボンの再利用・有効活用を可能にする技術開発を行い、環境負荷低減と同時にコスト削減や生産性向上など製造業の競争力を高めていきます。

4つのトリガーによる幸せの提供

社会トレンドやニーズの高まりに対し、当社グループの強みが活かせる4つの事業領域(健康、安全・安心、便利・快適、環境)を定めています。

創業以来培ってきたユニークな素材や技術を最大限に活用し、企業間の強みを次々と掛け合わせて、人々に幸せをもたらし続ける製品やサービスを提供します。

当社が取り扱っている事業・製品を紹介しています(事業・製品)。

ダイセルが目指す未来を提示しながら、そこに向けた挑戦を紹介しています(ダイセルグループの挑戦)。

中期戦略

基本理念実現に向けて、以下の基本的な戦略に沿った取り組みを推進することで、既存事業の強化・成長による価値の提供と、「循環型社会構築への貢献」を目指します。

中期戦略で示した主な施策

中期戦略の具体的な施策を、全社・事業・機能別に整理しています。これらの施策を、共創範囲を拡大させながら実践し、収益力と事業創造力を向上させていきます。

全社戦略[ポートフォリオマネジメントによる事業の選択と集中 | 資産の圧縮とコストダウンの徹底により経営効率を高める(=アセットライト化)] 事業戦略[組織の再編により、社会課題・顧客の潜在ニーズを掘り下げて、新事業や新用途の開発を行う | 権限委譲によって事業組織ごとに自立自走し、対面する市場や顧客ニーズに対しスピード感を持ってフレキシブルに動く | サプライチェーンの垂直/水平方向での事業連携・M&Aによるクロスバリューチェーンの実現] 機能別戦略[事業創出戦略:RとDの自立による社会ニーズの探索強化と事業化の加速、知的財産の積極的活用 | プロダクション戦略:コストダウンと生産効率向上の徹底 | DX戦略:デジタルアーキテクチャ構築により、バーチャルカンパニーの実現を図る | 人事戦略:多様な人財の活躍、やれば報われる人事制度] 価値共創によって人々を幸せにする会社
ダイセルグループのDX戦略に関する取り組みはこちらから

ポートフォリオマネジメント

ダイセルグループでは多種多用な事業を32事業に集約し、「次世代育成」「成長牽引」「基盤事業」「改革事業」に分類したポートフォリオマネジメントを行っています。分類は各事業の業界成長・競争環境・売上高成長率・営業利益率・事業特性をベースに実施しており、ポートフォリオに沿って経営資源の傾斜配分を行い、その結果をROIC、売上高成長率などで定期的に評価しています。

基盤事業の収益力向上と成長牽引事業の着実な育成を進めながら、長期ビジョンにおいて当社が目指す姿「循環型社会構築への貢献」を軸とした「健康、安全・安心、便利・快適、環境」の4つの注力事業領域での新事業展開を加速します。

全社業績・経営指標

資産効率最大化と最適資本構成を追及、資金調達力を維持するための財務の健全性を確保することで、安定的かつ連結業績を反映した配当を実施します。

中期戦略最終年度となる2025年度には、以下の全社業績および経営指標をターゲットとしています。

全社業績

売上高 6,600億円、営業利益 820億円、親会社株主に帰属する当期純利益 580億円

EBITDA 1,360億円

経営指標

営業利益率 12.4%、ROE 17.1%、ROIC 9.3%、ROA 7.7%、CCC 125日

株主還元 中期戦略発表時の1株当たり配当金額(年間32円)を下限、総還元性向 40%以上

  • 2024年度より、配当をDOE(株主資本配当率)4%以上、総還元性向 40%以上に変更
単位は億円。売上高は2023年3月が5,380、2026年3月が6,600。営業利益は2023年3月が475、2026年3月が820。営業利益率は2023年3月が8.8パーセント、2026年3月が12.4パーセント。親会社株主に帰属する当期純利益は2023年3月が407、2026年3月が580。
EBITDAは単位が億円で、2023年3月が791、2026年3月が1,360。ROEは2023年3月が14.3パーセント、2026年3月が17.1パーセント。ROICは2023年3月が5.3パーセント、2026年3月が9.3パーセント。ROAは2023年3月が5.6パーセント、2026年3月が7.7パーセント。CCCは2023年3月が163日、2026年3月が125日。

また、アセットライト方針に基づき、業容拡大期間においても総資産残高をキープしつつ、自己資本比率45%超、ネットD/Eレシオ 0.5以下を実現し財務安定性強化を図ることにより2026年3月末のバランスシートとして以下をイメージしています。

2023年3月末のバランスシート。単位は億円。資産は流動資産が4,066(現預金は935、運転資産は2,787)、固定資産が3,001、政策保有株式が589、合計が7,656。負債・資本は負債が4,552(有利子負債が3,220)、純資産が3,104、合計が7,656。
2026年3月末ターゲットのバランスシート。単位は億円。資産は流動資産が3,700(現預金は600、運転資産は2,800)、固定資産が3,500、政策保有株式が200、合計が7,400。負債・資本は負債が3,800(有利子負債が2,400)、純資産が3,600、合計が7,400。

資金創出力

収益力強化に加え適正在庫化などキャッシュコンバージョンサイクル削減効果で資金創出力向上を図ります。また、政策投資株式売却などにより資金創出力をさらに高め、余裕資金を成長投資や株主還元に活用します。株主還元は総還元性向40%以上とし、自己株式取得も視野に柔軟に対応していきます。

2023年5月中期戦略見直し時点 キャッシュイン(24/3期以降3年累計) 単位は億円。[営業CF:2,876、キャッシュ(2023年3月末:935、政策保有株式売却:389)、負債調達:0から] 配分可能総額:4,200から キャッシュアウト(24/3期以降3年累計)単位は億円。[成長投資:1,900から、株主還元:850まで、負債返済:850まで、キャッシュ:600] 現時点での見直し キャッシュイン(24/3期以降3年累計) 単位は億円。[営業CF:2,800、キャッシュ(2023年3月末:935、政策保有株式売却:485)、負債調達:0から] 配分可能総額:4,220から キャッシュアウト(24/3期以降3年累計)単位は億円。[成長投資:2,200から、株主還元:940まで、負債返済:480まで、キャッシュ:600]
株主還元はこちらから

関連資料