平成29年度・近畿地方発明表彰で大阪発明協会会長賞と発明奨励賞を受賞しました

平成29年度・近畿地方発明表彰(主催:公益社団法人発明協会)において、当社の「エアバッグ用ガス発生器」が大阪発明協会会長賞を、「防眩(ぼうげん)性フィルム」が発明奨励賞を受賞しました。

地方発明表彰は、優れた発明等を生み出した技術者・研究者等に対する表彰で、1921(大正10)年からの歴史があります。今回は、これらの発明の実用化による社会貢献が評価され、受賞に至りました。表彰式が11月22日(水)に奈良市の「ホテル日航奈良」で行われます。

受賞発明の概要

「エアバッグ用ガス発生器」(特許第3220443号)

容器内に複数の点火手段を設け、遮断部材を多段階に破裂させてガス排出口を開口させるガス発生器です。全体の大きさを抑え、構造を簡易化・軽量化した上、乗員の体格や衝撃の大きさに応じ、作動出力や出力上昇タイミングも調整可能です。当社のデュアル型パイロインフレータに用いられ、主に海外向けエアバッグインフレータに搭載されています。

発明者のコメント

上市を目指し、0.1mmにこだわった実験を繰り返していた当時が懐かしく思い出されます。現在は技術開発から離れていますが、今後若手技術者がこのような表彰を受賞できるようにバックアップし、新たな社会貢献をしていきたいと思います。

「防眩性フィルム」(特許第4377578号)

コーティング過程においてスピノーダル分解相分離(周囲の環境変化により成分間の相溶性が低下し、組成の異なる二層に分離する現象)を発生させ、その後硬化させることにより、フィルム上に微細な表面凹凸構造を形成します。スマートフォンなどの高精細な表示装置に装着しても、表示面のギラツキと文字にじみを発生させることなく、高い光拡散機能(防眩性)を発揮します。この発明は当社のAG(防眩性)フィルムに用いられ、ノートPCやスマートフォンの表面フィルムに採用されています。

発明者のコメント

コーティングでは問題現象とされていた相分離を逆手に取り、積極的に微細凹凸構造を形成・制御するという難易度の高いテーマでしたが、皆様のご尽力でこの発明を世に出すことができました。液晶や有機ELなど多くの表示体の「顔」として採用を増やすとともに、他の用途への展開も目指します。

以 上

本件に関するお問い合わせ先
株式会社ダイセル IR・広報室

一覧に戻る

Cookieの使用について

当ウェブサイトでは、より快適にウェブサイトをご利用いただくため、Cookieを利用しております。当ウェブサイトをご覧いただく際は、Cookieの使用に同意ください。なお、このまま当ウェブサイトをご覧いただいた場合、Cookieの使用にご同意いただいたものとさせていただきます。

詳細はこちら