ナノダイヤモンド
DINNOVARE(ディノベア)

ナノダイヤとは?

ナノダイヤモンドのグラフィック画像
ナノダイヤモンド構造と表面化学
ナノダイヤモンドの結晶格子(TEM画像)

ナノダイヤモンド(ナノダイヤ)は数多くのユニークな特徴、特性を有する先進的なナノカーボン材料です。ダイヤモンドは地球上で最も硬く、どんな金属よりも良く熱を伝え、電気は通さず、高屈折率と高アッベ数を併せ持つユニークな材料として知られています。ナノダイヤは単にそれらの特徴を持った小さなダイヤモンドというだけでなく、ナノサイズ、酸素系表面官能基、ゼータ電位、表層のアモルファス炭素層、高い分散性(溶解性)等により、想像の範囲を超えた特性、機能を発現します。

ナノダイヤはダイヤモンド構造のコア部と表層に位置するアモルファス炭素層、グラフェン、グラファイト様炭素層から構成されています。つまり、sp2炭素に覆われたsp3構造のナノ粒子といえます。そして、ナノダイヤ最大の特徴とも言えるのが、表層に存在する数百もの酸素系官能基です。これは爆轟法というナノダイヤの製造方法に起因しており、後工程で付与しているものではありません。これらの極性官能基のため、水や極性有機溶媒中において、ナノダイヤ粒子はζ電位を纏っています。これはコロイド粒子に代表される特徴の一つで、粒子表面に帯びている電荷に対し、電気的に中性を保とうとし、粒子周囲に逆帯電のイオンを引き寄せている状態です。
各粒子同士は電荷の反発を起こし、水や極性有機溶媒中で均一に、安定的に自己分散することができます。ダイセルでは当社コア技術の一つである高い化学修飾技術を活かし、様々な有機溶媒(IPA, THF, MIBK, トルエン,他)に対して、安定に分散可能なナノダイヤ種を取り揃えています。

爆轟法により得られるナノダイヤは地球上に存在するあらゆるダイヤモンドよりも小さく、4~6nmの微粒子です。ナノダイヤ粒子はほぼ球形(正確には多面体)の形状をしており、研磨スラリー等で使用されるようなダイヤモンド微粒子とは完全に形状が異なります。その粒子サイズ、表面形状ゆえに、比表面積は著しく大きく、300m2/gにも達します。

ナノダイヤはグラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、ナノシリカ、金属ナノ粒子と比べても、ユニークな特徴、特性を数多く持っている材料です。それらの特徴、特性を利用することで、様々な用途展開が期待されています。低摩擦、耐摩耗を実現する潤滑油添加剤、高耐熱樹脂用酸化防止剤、熱安定剤、めっき液添加剤、ドラッグデリバリーキャリアー、バイオイメージング材料、ダイヤモンドセンサーといった数々の用途への活用が期待されています。
また、未だ知り得ない機能も多く、新たな機能価値を創造できる可能性を秘めた材料です。

表面化学

爆轟法で得られるナノダイヤ粒子の表面には様々な酸素系官能基が存在します。その多くはカルボキシル基、ヒドロキシル基、その他にはケトン、エーテル等です。一粒子当たりの酸素系官能基総数は数百にも達します。
酸素系官能基は水や極性有機溶媒に対して、高い親和性を示す一方、油や非極性溶媒へはなじみが悪いという課題があります。ほとんどのナノダイヤモンドは油や極性の低い溶媒、イオン強度の高い溶液中では、たちまち凝集してしまいます。
ダイセルは自社の有する化学修飾技術により、これまで分散が難しかった有機溶媒中でも、ナノダイヤ粒子の安定且つ均一な分散を実現しました。ダイセルは各種有機溶媒分散サンプルを提供することで、複合、分散、機能発現のニーズに対応します。

ナノダイヤモンドの活用例

ζ電位

ナノダイヤは水中での分散時、ζ電位を纏っています。ζ電位はコロイドの分散、凝集、相互作用、表面改質に影響を及ぼす重要な要素です。分散しているナノダイヤ粒子同士が近づくと、粒子周囲に存在する電気二重層が重なり、斥力が発生します。この斥力がファンデルワールス力を上回ることで粒子が分散します。

ナノダイヤモンドのζ電位

サイズ

ナノダイヤの粒子は非常に小さく、一次粒子は4~6nm(1mの1/10億分)です。
その粒子サイズは細胞の1/5,000、ウィルスの1/20程度で肉眼では見ることはできません。ナノダイヤは地球上で最も小さなダイヤモンドですが、その構造は紛れのないダイヤモンドです。

ナノダイヤモンドのサイズ比較

粒子数

ナノダイヤはその小ささのため、1カラット中の粒子数は9×1017個にも上ります。ナノダイヤを何かに複合する系において、個数や表面積が機能のキーである場合、この莫大な個数は有益なものとなります。

ナノダイヤモンド1ctあたりの粒子数

表面積

ナノ材料の最大の特徴とも言えるのがその比表面積の大きさです。ナノダイヤは同体積のダイヤ粒子と比べるとはるかに大きな表面積を有しています。ナノダイヤ表面が他の材料との接触界面で機能するようなアプリケーションにおいては、良好に分散させることにより、その機能を最大限発揮できます。

一般的なダイヤモンドとナノダイヤモンドの表面積比較

ナノダイヤモンドの熱安定剤
(酸化防止剤)としての応用事例

ナノダイヤの製法

ナノダイヤは原料である爆薬(TNTとRDXの混合物)を密閉した状態で爆発させる方法で製造されます。爆発時に得られる高温高圧下で爆薬中の炭素原子がダイヤモンド構造に変化します。ダイセルは播磨工場にナノダイヤの製造設備を導入し、稼動しています。また、得られたクラスターナノダイヤを精製・分散するプロセスも構築し、良好に分散したナノダイヤ分散液を生産することができます。

ナノダイヤモンドの製造方法(爆轟法)

DINNOVARE(ディノベア)

ダイセルのナノダイヤモンド「DINNOVARE」

DINNOVARE(ディノベア)はダイセルのナノダイヤモンド製品シリーズです。水分散液だけでなくTHF、IPA、MIBK、トルエンといった様々な有機溶剤にもナノオーダーで良好に分散したナノダイヤ分散液を提供しています。いろいろなアプリケーションでナノダイヤを活用したいという要望にお応えするため、幅広い溶媒種のナノダイヤ分散液を取り揃えています。
標準ラインナップ以外にも分散をご要望の溶媒があれば、お問合せください。用途や必要量をお聞かせ頂いた上で、可能な限り、ご対応いたします。

サンプル 濃度 溶媒 用途
クラスターナノダイヤ   1g 樹脂酸化防止剤
ζ-ナノダイヤ水分散液 1wt% 50ml バイオメディカル
ζ+ナノダイヤ水分散液 1wt% 50ml バイオメディカル
水溶性修飾ナノダイヤ水分散液 1wt% 10ml めっき
ナノダイヤTHF分散液 1wt% 10ml THF 樹脂酸化防止剤
ナノダイヤIPA分散液 1wt% 10ml IPA 樹脂酸化防止剤
ナノダイヤMIBK分散液 1wt% 10ml MIBK 樹脂酸化防止剤
ナノダイヤトルエン分散液 1wt% 10ml トルエン 潤滑油添加剤
  • ※2サンプルまで申請可能です。

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